テレビCMの歴史

テレビ番組を見ていると、番組の合間にCMが流れます。古い歴史のあるテレビCMは、日本ではなくアメリカで放送されました。ここではテレビCMの歴史と日本で初めてのテレビCM、そしてCMの進化や現在のテレビメディアの価値について紹介します。

テレビCMの歴史の始まり

テレビCMの歴史の始まりは、1941年。アメリカでテレビ放送が始まり、1941年7月1日に初めて放送されました。アメリカの地図の中央に「Bulova WATCH TIME」と書かれたアナログ時計が8時を指している内容の静止画CMで、その時間は10秒。Bulovaというニューヨークの時計宝飾店のCMで、全米初のラジオCMもBulovaが提供したといわれています。

参照元:ムサシノ広告社 | コラム - テレビCMの歴史(https://www.musashino-ad.co.jp/column/tvcm_history.html)

日本初のテレビCM

日本で初めてのテレビCMが放送されたのは、1953年8月28日でした。日本テレビが民法で初めて放送を始めたことがきっかけです。日本で初めてのテレビCMは精工舎、現在のセイコーホールディングス株式会社でした、ニワトリがぜんまい仕掛けの時計を調節する内容のもので、「精工舎の時計が7時をお知らせいたします」というナレーションで終わるという、時報をかねたものです。

参照元:【メディアポ】テレビCMの歴史 - テレビ局(https://www.homemate-research-tv-station.com/useful/12303_facil_006/)

テレビCMの進化

1950年代の終わりから60年代の高度成長期にかけては、三種の神器の1つといわれたテレビはカラーテレビへと変わり、どんどん家庭へと普及。テレビCMを通じて豊かさの象徴として伝わり、人々に多くの憧れを与えました。

さらにテレビCMから流行語が発生することも増え、だんだんと社会的に大きなメッセージ力を持つ媒体となっていきます。1970年代初頭には、富士ゼロックスが「モーレツからビューティフル」へというテーマのCMを発表。戦後から高度成長期を経て、一定の物質的豊かさを回復させた日本は、経済成長だけでなく洗練された生活を楽しむ・人間性や感性を大切にしよう、というようなメッセージだと受け取られ、社会に大きな影響を与えました。

80年代に入ると、デジタル技術が進化して実写では不可能な映像合成技術も登場。特殊加工技術もテレビCMに投入されるようになりました。実在しない人間をCGによって作り出すというような技術も登場します。

ついに2020年を超え、2次元で表現できるものであれば創れない映像はないというレベルまで到達しました。これからは、テレビCMは技術面の進化だけでなく、発想の斬新さや人間性に訴える内容のものなどが要求される時代になっていきます。

現在のテレビメディアの価値

テレビCMにおける価値観は変化する中、テレビメディアの価値も変化しています。テレビよりも動画を視聴する機会が増えたという人が多くなったと聞くと、テレビを見ている人が減っているというイメージがあるでしょう。実際にテレビ離れが取り沙汰されているものの、現状は本当のテレビ離れとはいえません。

質の高いテレビコンテンツであればしっかりと視聴率も取れており、ネット配信になっても高い再生回数を記録するという実績も残っています。そのため、テレビCMの効果は他の媒体と比べてもまだまだ強いことが証明されています。

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